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高血圧を予防する食事の基本

血圧が高くなってしまうのはなぜ?

40代、50代になると気になってくる高血圧。
そもそもなぜ、血圧は高くなってしまうのでしょうか。

血圧と密接な関係があるのが塩分です。
血液中の塩分の比率が高くなると塩のもつ作用になって細胞の中の水分が外部に吸い取られてしまいます。
これがいわゆる「浸透圧」とよばれる現象で、原理的には塩をかけられたナメクジがとけてしまうのと同じです。
人の体は複雑なのでナメクジのようにとけませんが、塩分を摂りすぎると血液中の水分比率が下がり、血液がどんどんドロドロになっていきます。

塩辛いものを食べるといつもより喉が渇くのは、不足した水分を補おうとするためです。
血液がドロドロになるとポンプ(心臓)の圧力も強くなるため、結果として血圧が高くなってしまいます。
高血圧が慢性化すると血管に強い負担がかかり、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞の原因にもなってしまいます。

高血圧は予防できる!

運動不足やストレス、遺伝、食生活の乱れ……さまざまな原因が考えられる高血圧ですが、原因をしっかり取りのぞけば予防することは可能です。
高血圧の主な治療法としては、薬物療法と食事療法があります。

基本的に、軽度の高血圧であれば食事療法のみで対応できると言われており、中程度以上になると薬物療法が検討されることになります。
高血圧の大敵は塩分なので、予防のためにはまず、塩分を制限するところから始めます。

お酒のつまみになる塩辛、チーズ、みそ汁など、塩分の多い食品をさけ、減塩生活を心がけることで高血圧の原因が取りのぞかれ、体質も改善されていきます。
クロワッサンやバターなど、見た目以上に塩分濃度の高い食品はけっこうありますので、塩分表示を参考にし、食事を通して血圧をコントロールする方法をおさえておきましょう。

また、ストレスや睡眠不足も高血圧の遠因になると考えられていますので、仕事の量や内容をコントロールし生活リズムをととのえることも高血圧予防につながります。

高血圧予防は辛くない!

健康番組などの影響により、高血圧は予防すべき、というイメージが一般的にも浸透しました。
しかしながら、高血圧予防というと好きなものを我慢しなくてはいけなかったり、生活リズムを大きく変えられたりと、辛いイメージのほうが先に立ってしまうかもしれません。

ただ、高血圧だからといって通常の生活が送れなくなるわけではありませんし、メインとなる食事療法も、段階的に塩分をコントロールすることで辛さをやわらげることができます。
高血圧予防メニューなど、減塩でもおいしく感じられる食品も増えてきていますので、ぜひとも実践してみましょう。

無理せず高血圧予防を!

塩分、ストレス、運動不足……高血圧の原因はいろいろと挙げられています。
ストイックな食事制限はかえってストレスになり、血圧にとっても悪影響になりますので、まずは無理なくはじめられる予防法から取り入れてみましょう。